辛かった？華やかだった？札幌の人気衣料店「紅屋」で働いたリアルな日々と成長の瞬間とは？

こんにちは！あるバイの中の人です！
今回は、かつて札幌にあった衣服店「紅屋」でアルバイトをしていた方の体験談をご紹介します。
当時、札幌のファッション好きが集まる人気店だった「紅屋」でのアルバイトは、ファッションセンスを磨くだけでなく、お客様との接客を通じて多くを学ぶ貴重な経験だったそうです。
地域に愛される店舗で、どのようなやりがいや日々の楽しさを感じていたのでしょうか？
今回は、北海道札幌市中央区にあった「紅屋」でアルバイト経験がある方に体験談について取材を行いました！

なお、「紅屋」は現在は閉業しているので、他のアパレル店の参考になればと考えております！

• 年齢：24歳
• 職業：フリーター
• 性別：女性
• 働いていた時期：2012年
• 働いていた期間：1年
• シフト：週6回

Ａ．その前に働いていた職場を退職することになり、アルバイト情報サイトを見ていたところ、 こちらのお店の求人が載っていたので、一度リストに入れて保存しました。

他にも条件が合いそうな職場を探し、いくつかのアルバイト情報サイトを見たのですが、当時は東日本の大きな震災直後ということもあって 新規の求人が少なく、こちらの希望する条件と先方が求めている条件が合致するものもなかなか見つかりませんでした。

期限ギリギリまで悩みに悩んで、WEBの応募フォームから求人にエントリーすることにしました。
その後、2～3日で担当の方から面接に来ませんか、ということでお電話をいただき、面接を受けることになりました。

Ａ．このお店は札幌市内中心部にある一番大きなアーケード内にある店舗で、中高生から年配の方まで誰もが知っている老舗ということもあり、企業としての安心感があった部分は大きいです。
私自身も学生時代に何度か利用したことがあり、働いているスタッフの方々が応募当時の私と同じくらいの年頃に見えたので、なじみやすいかな？と思ったのもあります。

時給は決して高いとは言えませんでしたが、求人情報を見る限りでは福利厚生がある程度しっかりしており、正社員への登用があるとも書かれていたのも、当時すでに20代半ばに差し掛かっていた私の背中を押すことになりました。
あとは市内中心部にあるお店ということもあって交通の便が非常によく、自宅から通いやすかった面も大きいです。

Ａ．店長と事務所でお話をする形でした。
店舗のほうで決まっている規定の勤務条件がクリアできるかを確認され、あとは履歴書に書いてあった趣味や特技について少しお話をした程度です。
幸い向こうが急募で求人を出していたことと、私が条件に合致したことで、その場で合格のお返事をいただけたので、面接の2日後から働きました。

Ａ．幅広い年齢層のお客様が来店するお店だったため、ご家族連れもよくいらっしゃっていたのですが、そのうち私がお問い合わせを受けて接客したご家族連れのお客様のお子さんだけが後日お年玉を持って再来店され、私に「服を選んでほしい」と声をかけてくださったことがありました。
規模は小さいものの、今で言うところのしまむらやサンキのような店舗で、一組のお客様にしっかりついて接客をすることはあまりないようなお店だったのですが、お客様が私を覚えていてくれて、頼ってくれたのはとても嬉しい出来事でした。
そのお客様はお父様、お母様にも贈り物を、ということで手袋とマフラーもお買い上げいただき、とても心が温まったのを覚えています。

Ａ．従業員の数が多くて派閥があるような感じだったので、どちらにも馴染めなかった私は人間関係がうまく作れずに苦労しました。
休憩も数人ずつを2回に分けて入る感じだったので、ひとりでゆっくり休みたい時は外に出るしかなかったのも、今思えばなかなか大変でした。
日頃の業務はそこまでハードなものではないのですが、3カ月に一度、営業後に行う棚卸がすごく大変でした。
普段は19時に終わるお店だったのですが、何時間も残業してひたすらＴシャツを数え続けるのはなかなか精神にくるものがありました。
色々なお客様がいらっしゃるお店だったので、万引きなどで棚卸で数が合わないと残業がどんどん伸びていって、すごく辛かったのを覚えています。

Ａ．朝10時半頃に出勤し、一度休憩室に集合します。
この間に社員が事務所に預けていたレジ金を取りにいきます。
10時40分頃から売り場の掃除をして、荒れている場所などを直します。
その後は10時50分頃から朝礼を行い、その日の売り上げ目標や連絡事項などをその日出勤している全従業員で共有します。
朝礼が終わったら開店準備。
店舗前に什器やワゴンを出しに行き、社員はレジにお金を入れてスタンバイします。

開店後は、その日当番の従業員が売り場とバックヤードの従業員用トイレを掃除して、休憩室に掃除機をかけてきれいにします。
13時前後に最初の数人がまとめて休憩に入り、戻ってきたら次の数人、といった具合に1時間ずつの休憩を回していきます。
午後はポップの制作や接客、レジ打ち、ズボンの裾上げなどを分担してやっていきます。
夕方ごろ再び休憩。お昼休憩と同じ要領で、数人ずつまとめて30分ほど休みます。
18時半を回ると、19時の閉店に向けて売り場の整頓などをして準備をしていきます。

19時になったら開店時に外に出した什器を下げ、表のシャッターを閉めます。
終礼を行い、売り上げや連絡事項を共有し終わったら、裏口から帰ります。

Ａ．試用期間中は時給が最低賃金程度からスタートでしたが、研修といった研修はなかったです。
最初にレジの扱いや掃除のやり方、クレーム対応など基本的な仕事内容をまとめたノートと、新品ノートを一冊ずつ渡されて、それを丸写しして自分用マニュアルを作るところから始まりました。

あとは先輩にその都度教えてもらいながら、メモを取ってマニュアルに書き足していき、あとはひたすら実践で仕事を覚えていく形です。

Ａ．男性は店長ともう一人のアルバイトのみでその他は全て女性だったため、女性同士の結束力のようなものは何度も目の当たりにしました。
ちょっとだけ派閥のような問題は抱えているようですが、基本的には先輩たちは誰に聞いても平等に仕事は教えてくれましたし、みんな協力してしっかり店舗を運営しよう、という意識は同じだったので仲は良かったです。

しかし、男性アルバイトと女性アルバイトが社内恋愛中（禁止ではなかった）をしていて、2人が喧嘩をしていると少しお店の空気がよどんでいたことなどはありました。
1Fと2Fで階層が分かれているお店で、従業員の担当区域も違ったため、全然話したことのない人も何人かいました。
あとは店長がなかなか自由な人だったので、いつも誰かに探されていました。

Ａ．時給は試用期間が最低賃金、それが終わると50円くらい上がりました。
シフトは基本的に週6日出勤で、1カ月に1回程度、有休で希望休をとることができました。
用事があって中抜けや遅刻、体調不良などでの欠勤には比較的柔軟に対応してもらえました。

Ａ．希望休はほぼ通りませんが、週6日固定で入れてもらえていました。

Ａ．服装も髪型も自由で、いろんな服装、髪型の従業員がいました。

Ａ．服が社員割引で購入できました。
あとは売上がよかった日にはひとり500円の大入り袋がもらえました。

Ａ．週6日を開店～閉店までフルタイム勤務できることが条件だったため、学生さんには難しいと思います。
求人情報にも学生さんについての言及はありませんでした。
しかし、仕事の内容的には主には売り場の構築とレジ打ち、あとは簡単な接客程度なので、気軽にチャレンジできるバイトだと思います。

Ａ．高校生さんと同じく、開店～閉店のフルタイム勤務を週6日こなせることが条件なので、学生さんは無理ではないかと思います。
ただ、内容的にはやはり難しいものではなく、学業との両立は可能かと思いますので、時間や日数に融通が利く勤務先なら向いているのではないかと思います。

残念ながら私が働いていたお店は数年前になくなってしまったのですが、このお店で経験したことは、次のお仕事（アパレルではない販売業）でもしっかり活かすことができました。

販売員というのは、お客様から「ありがとう、助かった」と言われたり、その後も来ていただいたりすると、何ともいえないうれしさがある、魅力的なお仕事です。
接客がたくさんあるお店や、私がいた店舗のように問い合わせがあった時だけお客様と接するお店もありますので「接客が大好き」という人はもちろん「接客は苦手だけどコーディネートを組むのは大好き」という人も大丈夫です、必ずできます。

少しでも興味があれば、自分の個性が出せるお店を探して、飛び込んでみてほしい業界です。