映画館アルバイトが困惑した仕事内容と、イオンシネマ御経塚での酔っ払い客の衝撃的な忘れ物とは？

こんにちは！あるバイの中の人です！

映画館のアルバイトと聞くとなんとなく楽そうなイメージがある方も多いのではないでしょうか
実際は、物販や席の掃除、上映スケジュールの管理やクレーム対応もあったりするので仕事内容は多岐にわたり、結構体力のいるお仕事となっています。

今回は石川県野々市市、野々市駅より徒歩13分のイオンシネマ御経塚（2021年閉館）でアルバイトされていた方にインタビューを行い、実際の仕事についても詳しくお聞きしました！

現在はもう閉店されている店舗ですが、映画館で働きたいと思われている方の参考になればと思います。

• 年齢：20歳～23歳
• 職業:：大学生
• 性別：男性
• 働いていた時期：2013年～2016年
• 働いていた期間：3年
• シフト：週4、就活中は1日～2日程度

Ａ．私は高専出身で在学中はアルバイト禁止だったため、卒業して大学に進学後は一刻も早くアルバイトを経験してみたいと思っていた。
周りの友人は飲食店やコンビニなどが多かったが、自分としてはアルバイト先はありふれた仕事ではなく少し変わったジャンルの仕事がしてみたいと思いながら求人情報をチェックしていた。

タイミングよく近所の映画館の求人を映画館公式サイトで見つけたため早速応募した。
初めての履歴書を緊張しつつも記入し終え、後日当該映画館に面接に伺い提出。
担当いただいたマネージャーの方はフレンドリーに接してくださったおかげでそれほど肩に力が入らず対応できた。

Ａ．普段からよく行く近所のショッピングセンター内にある映画館で、家から通勤のしやすさ。
そしてもともと映画が好きでこの映画館には良く足を運んでおり、無料で映画鑑賞できる特典もあると聞き、この映画館でアルバイトできたらさぞかし楽しいだろうなと思っていた。

時給は最低賃金レベル（当時は800円弱）で満足いくものではなかったが、働く環境が自分にとってはすごく魅力的だったのでその点はあまり気にならなかった。
周りに映画がすごく好きな友達がほとんどいなかったため、映画好きの仲間が増やせるのではと思ったことも決め手の一つ。
あとは接客業を通してコミュニケーションスキルを高め、将来社会人になったら活かせるようにしたいと思った。

Ａ．終始和やか。
一般的な志望理由や自身の強みだけでなく、どんな映画が好きかなどの質問が飛び出し、まさに映画館ならではの面接だったと思う。

Ａ．近所の映画館ということもあり顔なじみのお客さん（家族、友人、親戚、学校の先生）やリピーターのお客さんに多く来ていただけて嬉しかった。
劇場の清掃や案内、宣伝物の作成・交換などやることは多岐にわたって大変だったが、映画というジャンルに常に触れるためかなりやりがいはあった。

疲れていても最新の映画は確かに好きなタイミング（正確には客入りが少ない時間帯）で鑑賞することができ、職場のメンバーと感想を共有したりできるのが良かった。
業務外の交流も比較的多かったほうで、飲み会やバーベキューなどに参加し総合的に青春の一ページを味わえたと思う。
あとたまに舞台挨拶で有名人が訪れることがあり、その様子を結構話のネタにできた。

Ａ．仕事は上映後の劇場の清掃が中心でこれは映画の上映スケジュールに合わせて行わないといけなく、結構歩き回るし体力のいる仕事だった。
特に繁忙期は上映前になると開場待ちの何百もの人がロビーに溢れ、その間劇場の清掃を丁寧かつスピーディに行わないといけなかったためハードで、その状況下で劇場の中や外で故意じゃないにしろドリンクをこぼす客や体調を崩す客もおりその対応でてんやわんやだった。

基本的には一人一人の持ち場が決まっているが、どこかでトラブルが起きると一人じゃ手が足りず絶対に解決できないため、自分の仕事じゃないからやらないとは言ってられない。
お互い助け合うことで素早く対応できる分心に余裕をもって接客出来たので、こういうときに大切なのは職場のメンバーとのチームワークなんだと強く実感した。

一方では上映トラブルが起こることも時々ありヒヤヒヤ。
これに関してはお客様へのお詫びが必要になるため、マネージャーや映写担当スタッフと連携して対応を都度行った。
特にお客様が怒り出すことはなかったと思うので、落ち着いて誠意をもって対応すればたとえ解決が難しそうに思っても案外乗り切りやすいのかもしれない。
これらの経験を通して報連相スキルがひたすら鍛えられたと思う。

Ａ．シフトイン時
・トランシーバー確認
⇒先述したように迅速にコミュニケーションが取れるように、一人一人トランシーバーを身に着ける。バッテリーが切れやすいのでしっかり充電されているか確認する。
・上映スケジュールの確認
⇒その日の上映スケジュールのコピーをもらってその日の動き方（開場／退場タイミング）を把握する
・スタッフ間引継ぎ
⇒主に連絡ノートに書いてある内容を読む。
・全体連絡事項確認
⇒前売券、イベント、試写会、入場者プレゼントなど各種情報

通常時
・チケットもぎり
⇒入口にてチケットの確認、入場者プレゼント配布、各種お客様への対応
・劇場清掃
⇒ホウキとチリトリを使い上映後の劇場を掃く。シートが汚れていたら交換する。忘れ物が無いかチェックする。
・上映チェック
⇒映像、音、空調は正常か。盗撮など不審な行動をしている客はいないか。
・宣材物作成、交換
⇒時間のある時に作品のスタンディを作ったり、ポスターを掲出する
・作品チラシチェック
⇒劇場前やショッピングセンター内の数か所に什器を設置しているので、チラシが減っていたら補充する。
・アルコール消毒
⇒劇場扉やテーブル、回収した飲食物トレーの消毒
・ゴミ出し

シフトアウト時
・スタッフ間引継ぎ

Ａ．・当時はチケット売り場の有人窓口に、劇場内のシートマップや会計額を表示するモニター（タッチ非対応。スタッフ側で操作）があったのだが、座席を選択する際にほとんどのお客さんが画面タッチしてしまう
・エンドロールが終わっても寝ているお客さんがいて、場内に清掃に入っても起きなかったりする
・エンドロールが終わっても起きているけど出ていかないお客さん（次の作品を続けてみるのだとか。ホント？）
・宴会をしたかと思わせるようなビール500ml中瓶（中身入っている）とおつまみのゴミの忘れ物がたまにある
・上映する洋画の吹替版に外国人のお客さんが意外と入っていた（字幕ではないのに…）
・ロビーのゴミ箱に大きなカバンが捨てられていたことがある

Ａ．座学は無し。
新人には先輩メンバーが付き添って上記で書いたような仕事を教わりながら覚えていく。
仕事内容が多岐にわたり覚えるのが大変（上記はあくまでフロア担当スタッフの仕事のみ）なので本人にだけ教わったことを管理させると（メモしない人もいるし）認識の齟齬が生まれてしまうことがこれまでは多かった。

改善に向けては一人につきスキルシートが用意され、現時点でどのような業務ができるのかを記入しておくようにした。
なので異なる先輩メンバーに当たっても一目でこの人は何ができて何ができないのか分かるようにしていた。

通常業務はだいたい2週間すれば覚えてくれる人は多かった。
そのほか開店・閉店業務もあるので、そのシフトに入った場合は別途先輩がついて手取り足取り教えるという感じであった。

Ａ．アルバイト・パートに関しては学生を中心に年齢層が若く、上下関係も強くないため和気あいあいとしてフラットな職場だった。
全体で30～40人くらいの職場で男女比は半々、当時外国人はいなかった。
冗談交じりに話してくる人が多くて、はじめの頃は緊張していてもすぐに輪に入っていけるような雰囲気が作れていたと思う。

そういうスタッフの雰囲気が苦手であったり、業務量的についていけない人が早い段階でドロップアウトしていくような印象だった。
フロアやコンセッション、チケット担当セクションの垣根を越えて、飲み会などで交流を図れていた。支配人やマネージャーといった社員についても穏やかな人が多く、トランシーバーで連絡すればすぐに飛んできてくれるので安心して仕事に取り組めた。

Ａ．シフトは1カ月単位で、用紙に自分の予定を記入しマネージャーへ提出する。
シフトが確定次第、シフト表が各人へ配布される。
基本担当セクションは１つだけだが中には複数のセクション掛け持ち（フロア＆コンセッション等）でシフトを入れられる人もいた。

都合が悪くなった場合可能であれば自身で代わりの人を見つけ交代を依頼する。
繁忙期（春休み・GW・夏休み・年末年始）になるとマネージャーから希望シフト以外に出勤依頼されることもしばしば。

時給は地域の最低ラインほどから経験年数やポジションに応じて多少は上がる感じではあったが、数十円程度。
特別手当なども特になかったと思う。

Ａ．アルバイトに関しては、短時間で入る人は少なかったのでがっつり働きたい人向けかと思う。
ただし就活中など個々の事情はしっかり考慮してシフトを組んでくれた

Ａ．制服支給。髪型は目立たない色でのカラーはOK、ヒゲ・ピアスなどはNG

Ａ．映画無料鑑賞

Ａ．あまり向いていないと思う。
業務量が多くて繁忙期だと休みがとりにくく受験に響いたら大変。
あと業務中に上映チェックのため劇場に入って映画のワンシーンを見たりするが中にはR指定されているものもあるため教育に悪い。

Ａ．比較的大学生であれば時間に余裕はあると思うので向いてるかなと思う。
自分が働いていたところは大学生が主力で高校生はほとんどいなかった。
社会人に向けて必要なスキルが結構鍛えられるので案外良いバイト先かもしれない。

最近はバイトに応募しても新卒（中途）採用かよと思うくらいの選考を実施しているところが増えている印象で、業種によっては結構狭き門かもしれません。
ただのお金稼ぎのつもりではなく、好きを仕事にできると本当に楽しいと思います。
ぜひ自分の興味のある分野でバイト募集していないか探してみてください。

そうすれば面接でも自然と熱意が伝わるものになると思います。
（ここは今はもう閉店していますが）映画館での仕事は体力的／精神的に正直きついものの、いろんなセクションの人たちが協力し合って最高のサービスを提供しているので、一体感のある仕事をしてみたい人にとってはとてもやりがいを感じられる職場です。
良いバイト先が見つかるように祈っています。

映画館の仕事に限った話ではないですが、世間がお休みの時に休みづらいお仕事というのは辛いなぁと思います。
家族や友人と予定が合わなくなってしまうので、それが可能かどうかを始める前に考えてから面接に行く方がいいと思います。
でも、趣味が映画の人にとっては「映画無料鑑賞」の特典は大きいですよね！
自分や自分の周りの人の予定とうまく合えば、なかなかよいバイトなのではないでしょうか

今回は石川県野々市市、野々市駅より徒歩13分のイオンシネマ御経塚（2021年閉館）でアルバイトされていた方のインタビューをご紹介しました！