日本の海の見える街ランキングTop50～ 波音と潮風が誘う理想の住まい（第1回：1位～10位）

はじめに

日本は四方を海に囲まれた島国であり、その長く美しい海岸線に沿って、魅力的な街が数多く点在しています。海の見える街に住むということは、毎日の生活に癒しと活力をもたらす特別な経験です。本連載では、日本全国の海の見える街をランキング形式で紹介し、各地の魅力を詳しく探っていきます。

美しい景観、豊かな文化、新鮮な海の幸、そして海と共に生きる人々の暮らしぶりなど、様々な観点から50の街を選び、5回に分けてその魅力をお伝えします。第1回となる今回は、ランキング1位から10位までの街をご紹介します。

ランキング1位～10位

1

鎌倉市（神奈川県）

鎌倉市は、歴史と自然が見事に調和した街です。古都として名高く、数多くの寺社仏閣が点在する一方で、由比ガ浜や材木座海岸といった美しい海岸線が広がります。四季折々の風景が楽しめ、特に夏には多くの海水浴客で賑わいます。鶴岡八幡宮や大仏で有名な高徳院など、歴史的な観光スポットも充実しています。また、江ノ島への近さも魅力の一つで、サーフィンやヨットなどのマリンスポーツも盛んです。地元の新鮮な魚介類を使った料理や、鎌倉野菜を楽しめる飲食店も多く、食の面でも魅力的です。東京や横浜へのアクセスも良好で、都市生活と自然の調和を求める人々にとって理想的な住まいの地となっています。

2

函館市（北海道）

函館市は、美しい夜景で知られる函館山と、豊かな海の幸が魅力の街です。異国情緒漂う元町地区には、古い洋館や教会が立ち並び、歴史的な雰囲気を醸し出しています。函館朝市では、新鮮な魚介類や地元の農産物が並び、活気あふれる様子を楽しめます。四季を通じて美しい景色が楽しめ、特に冬の夜景は「世界三大夜景」の一つとして名高く、息をのむほどの美しさです。温泉施設も充実しており、海を眺めながら温泉に浸かる贅沢な時間を過ごせます。また、函館は北海道新幹線の終着駅であり、本州とのアクセスも便利になりました。豊かな自然と都市機能が調和した、北の大地の魅力あふれる街です。

3

横浜市（神奈川県）

横浜市は、近代的な都市景観と歴史ある港町の雰囲気が融合した魅力的な街です。みなとみらい地区の高層ビル群は、夜になるとライトアップされ、海辺の美しい夜景を作り出します。山下公園の海沿いの遊歩道では、潮風を感じながらのんびりと散歩を楽しめます。中華街の活気ある雰囲気や、元町・山手地区の異国情緒漂う街並みなど、多彩な魅力にあふれています。横浜港の大型客船の出入りを眺めたり、赤レンガ倉庫でショッピングを楽しんだりと、海を身近に感じながら都市生活を送ることができます。また、八景島シーパラダイスやズーラシアなど、家族で楽しめる施設も充実しています。東京への通勤圏内であることも、多くの人にとって魅力的なポイントです。

4

那覇市（沖縄県）

那覇市は、年中温暖な気候と美しいビーチが魅力の街です。独特な琉球文化を体験できる首里城や、国際色豊かな国際通りなど、観光スポットも豊富です。透明度の高い海では、シュノーケリングやダイビングを楽しむこともできます。那覇市の中心部から車で30分ほどで行ける美しいビーチがあり、週末にはちょっとしたリゾート気分を味わえます。沖縄料理の中心地でもあり、ゴーヤーチャンプルーや沖縄そば、ラフテーなどの郷土料理を堪能できる飲食店が数多くあります。また、泡盛の蔵元も多く、地酒を楽しむこともできます。那覇空港は国内外への玄関口となっており、旅行好きな人にとっても魅力的な立地です。亜熱帯の自然と都市機能が調和した、独特の雰囲気を持つ街です。

5

熱海市（静岡県）

熱海市は、温泉リゾートと海の景観が融合したユニークな街です。東京からのアクセスの良さも魅力で、週末の短期滞在にも適しています。熱海城からの眺望は絶景で、相模湾を一望することができます。市街地から歩いて行ける熱海サンビーチは、夏には海水浴客で賑わい、オンザビーチの花火大会など、海を楽しむイベントも豊富です。温泉街には旅館やホテルが立ち並び、日帰り入浴施設も充実しているので、いつでも温泉を楽しむことができます。梅園や MOA美術館など文化施設も充実しており、自然と文化の両方を楽しめます。近年は若者向けのカフェやゲストハウスも増え、新しい熱海の魅力も生まれています。海と山に囲まれた地形は、四季折々の美しい景色を楽しめる特別な環境を提供しています。

6

逗子市（神奈川県）

逗子市は、東京から約1時間という好アクセスでありながら、落ち着いた雰囲気の海辺の街です。逗子海岸は、白い砂浜と青い海が美しく、夏には多くの海水浴客で賑わいます。海岸沿いには遊歩道が整備されており、潮風を感じながらの散歩やジョギングを楽しむ人々の姿が見られます。逗子マリーナでは、ヨットやボートを楽しむことができ、マリンスポーツ愛好家にとっても魅力的な環境です。市内には緑豊かな公園も多く、自然と調和した住環境が整っています。また、鎌倉や葉山といった人気の観光地にも近く、週末には様々な場所へ足を延ばすことができます。文化的な面では、逗子文化プラザホールでコンサートや演劇が開かれるなど、芸術活動も盛んです。海辺のカフェやレストランも充実しており、ゆったりとした時間を過ごすことができる、洗練された雰囲気の街です。

7

神戸市（兵庫県）

神戸市は、六甲山系と瀬戸内海に挟まれた、美しい景観と国際色豊かな雰囲気が魅力の街です。港町として栄えてきた歴史を持ち、ハーバーランドや神戸港では、大型客船の出入りを眺めることができます。異国情緒あふれる北野町の洋館街や、中華街である南京町など、多彩な文化が融合した街並みが特徴的です。また、有名な神戸牛や神戸スイーツなど、食の面でも魅力的です。神戸市立須磨海浜水族園や神戸どうぶつ王国など、家族で楽しめる施設も充実しています。六甲山からの夜景は「1000万ドルの夜景」とも呼ばれ、海と街の輝きが織りなす美しい光景を楽しめます。ファッションの街としても知られ、旧居留地には高級ブランドショップが立ち並びます。さらに、阪神・淡路大震災からの復興を経験した街として、コミュニティの強さと復興への意志も感じられる、魅力的な大都市です。

8

小樽市（北海道）

小樽市は、北海道の日本海側に位置する、レトロな雰囲気が漂う港町です。かつてニシン漁で栄えた歴史を持ち、その名残である石造りの倉庫群が、独特の景観を作り出しています。小樽運河沿いには、ガス灯が並び、特に夕暮れ時の風景は絶景です。ガラス工芸で有名な街でもあり、オルゴール堂や北一硝子などのショップでは、美しいガラス製品を見学・購入することができます。海鮮料理も小樽の魅力の一つで、寿司や海鮮丼を楽しめる飲食店が数多くあります。ワインの生産地としても知られ、ワイナリー見学やテイスティングを楽しむこともできます。冬には、小樽雪あかりの路というイベントが開催され、雪と光の幻想的な風景を楽しめます。また、小樽市総合博物館（運河館）では、街の歴史や文化を学ぶことができます。四季折々の美しい自然と、ノスタルジックな街並みが調和した、魅力的な街です。

9

葉山町（神奈川県）

葉山町は、神奈川県三浦半島の西側に位置する、高級リゾート地として知られる海辺の町です。美しい海岸線と緑豊かな丘陵地が調和した自然環境が魅力で、特に夕日の美しさは格別です。葉山御用邸があることでも有名で、皇室ゆかりの地としての歴史も持っています。葉山海岸では、マリンスポーツを楽しむ人々の姿が見られ、サーフィンやスタンドアップパドルボードなどが人気です。町内には、おしゃれなカフェやレストラン、ブティックなどが点在し、洗練された雰囲気を醸し出しています。地元の新鮮な魚介類を使った料理も評判で、葉山牛を使った料理も特産品として知られています。森戸神社など歴史ある神社仏閣も点在し、文化的な面でも興味深い場所です。また、近隣の逗子や鎌倉へのアクセスも良好で、休日には様々な場所へ足を延ばすこともできます。落ち着いた雰囲気と自然の豊かさが調和した、上質な暮らしを楽しめる街です。

10

宮古島市（沖縄県）

宮古島市は、沖縄本島から約300km南西に位置する、透明度抜群の海に囲まれた島です。特に与那覇前浜ビーチは「東洋一美しい」と称される程の美しさを誇り、真っ白な砂浜と碧い海のコントラストは圧巻です。ダイビングやシュノーケリングのスポットとしても人気が高く、豊かなサンゴ礁と色とりどりの熱帯魚を観察することができます。宮古島は平坦な地形が特徴で、サイクリングを楽しむ人も多く見られます。伊良部大橋は、日本で最長の無料の橋として有名で、橋からの眺めは絶景です。グルメ面では、宮古そばや宮古牛、島野菜を使った料理など、独自の食文化を楽しむことができます。また、宮古島は泡盛の産地としても知られ、蔵元見学やテイスティングを楽しめます。伝統行事も盛んで、パーントゥなどの伝統的な祭りは、島の文化を体感できる貴重な機会です。のどかな島の雰囲気の中で、ゆったりとした時間を過ごすことができます。年間を通じて温暖な気候も魅力の一つで、冬でも海水浴を楽しむことができます。宮古島空港には東京や大阪から直行便が就航しており、アクセスも便利になっています。自然豊かで穏やかな環境、そして活気ある観光地としての側面を併せ持つ宮古島市は、海を愛する人々にとって理想的な住まいの地と言えるでしょう。

まとめ

日本の海辺の街々は、それぞれに個性豊かな魅力を持っています。今回ご紹介した1位から10位までの街は、単に美しい海岸線があるだけでなく、歴史、文化、食、アクティビティなど、多様な要素が複雑に絡み合い、唯一無二の雰囲気を醸し出しています。

鎌倉市の歴史と自然の調和、函館市の美しい夜景と海の幸、横浜市の国際的な港町の雰囲気、那覇市の琉球文化と温暖な気候、熱海市の温泉と海のリゾート感。そして、逗子市の落ち着いた海辺の街並み、神戸市の洗練された都市景観、小樽市のレトロな港町の魅力、葉山町の高級リゾート地としての品格、宮古島市の透明度抜群の海と島時間。これらの街は、海の見える暮らしの多様な可能性を私たちに示してくれています。

海の見える街に住むということは、毎日の生活に特別な彩りを加える選択です。波の音を聞きながら目覚め、潮風を感じながら散歩をし、新鮮な海の幸を味わう。そんな贅沢な日常が、これらの街では可能になります。

しかし、個人の好みや生活スタイル、仕事の状況などによって、理想の街は変わってくるでしょう。このランキングはあくまで一つの指標であり、実際に足を運んで、自分にとっての理想の海辺の街を見つけることが大切です。

次回は11位から20位までの街をご紹介します。引き続き、日本の海辺の街の魅力をお楽しみください。